6次産業化の新しい形の事業として 販路先を見据えた商品開発

この「みやざきローカルフードプロジェクト」は、農業生産者や加工業者、それに流通業者などを連携させる県の枠組みで、6次産業化の新しい形の事業として、おととしから始まりました。

(宮崎県農業流通ブランド課 日高修二さん)
「これまで6次産業化だと、どうしても作ってしまって、その後売り先どうしようとか、(販売の)ルート確保がどうしても課題として残っているというのが、まず第一にあったかと思います。そこを課題解決する部分として、小売業者や卸業者、そういう(販売)ルートを持っている事業者がいるので、そういう方と連携をすることによって販路先を見据えた商品開発ができるようになった」

“何を作れば、欲しくなる” 農家1人では絶対わからないことを実感

(オーガニックファーム綾 北野将秀さん)
「年間を通して(栽培する野菜は)13種類ぐらい」

綾町で野菜の有機栽培に取り組む北野将秀さん。
プロジェクトを通して、2年前に町内の農家や県内の加工業者と一緒に特産の有機野菜を使ったドライフーズを開発しました。

商品の販売では、連携する宮交シティなどの流通網が大きな役割を果たしました。

(オーガニックファーム綾 北野将秀代表)
「有機野菜が欲しいっていう人のところに届けることがすごく重要で、(LFPに)加工のプロもいれば、マーケティングのプロもいたので、“何を作れば、欲しくなる”というような農家1人では絶対わからないことをLFPを通して実感できた」

プロジェクトの個別事業は単年度で終了となっていますが、北野さんは、事業終了後も培ったノウハウをいかして、新たな加工品の開発に取り組んでいます。

(オーガニックファーム綾 北野将秀代表)
「加工品にすることによって売り上げが上がるし、利益も残る。それで人を雇用できるし、若い人たちがこられる(就農できる)ように、何か農家として面白いような取り組みもできる余裕も生まれてくるので、循環としてはすごくいいと思っています」