家庭で消費されなかった未開封の食品を持ち寄り、生活困窮者などに届ける「フードドライブ」の取り組みが、宮崎県内でも広がっています。
その一方、支援を求める人が、県内でも増加していて、課題も出てきています。

(三浦功将キャスター)
「開店から3時間。もうすでにこれだけの食材や物資がこちらの店頭に集まっています」

大手スーパーのイオン九州では、2019年から、フードドライブの活動を行っています。

県内の系列店では、12日から、フードドライブに取り組む店舗を拡大。
13日は、関係する県内の団体などが参加して、セレモニーがありました。

(イオン九州宮崎事業部 吉田稔事業部長)
「食品ロス削減とともに、地域の社会貢献につながっていきますように取り組んで参りたい所存です」

店舗で、一般の人から食品を募り、支援団体などに寄付するフードドライブ。
県内のイオン系列店では、受け付ける店舗が、12日から、それまでのおよそ3倍の22店舗に増えました。

(イオン宮崎店 杉野康盛店長)
「困っている方にお届けできて、さらにSDGsの観点で言うと、食品ロス削減にもつながれば一番いい。多くの方に『フードドライブとは何だろう』ということを広げていきたいと思う」

県内でも広がりを見せるフードドライブ。しかし、課題もあります。支援団体の代表は・・・

(フードバンクみやざき 長友宮子代表理事)
「依頼が増えてきていて、対応できるだけの食材が全然追いついていないというのがある」

生活に困窮している人に物資を届けている「フードバンクみやざき」。
新型コロナの影響もあり、支援を希望する世帯は、以前の4倍となるおよそ80世帯に増えています。

(フードバンクみやざき 長友宮子代表理事)
「子ども食堂を通して、困窮している方とか、そういう方たちに支援が行っていると思いがちなんですけど、子ども食堂自体でそういう方たちが来ているわけではなくて…」

「子ども食堂」の取り組みが注目される一方、1人暮らしの高齢者など、さまざまな世帯への支援を行っているフードバンクの団体には、物資の寄付が届きにくくなっていると言います。

(フードバンクみやざき 長友宮子代表理事)
「困窮者だったり、様々な困りごとを抱えている人たちをサポートしていく活動をしていますので、できたらフードバンクを通して、色々な食材だったり寄付金の協力をいただけるとすごくありがたい」

(スタジオ)
フードバンクみやざきでは、食材や物資を直接受け付けているほか、郵送にも対応しているそうです。