精密機器メーカー「オリンパス」が子会社の税務申告をめぐって、東京国税局からおよそ300億円の申告漏れを指摘されていたことがわかりました。

申告漏れを指摘されたのは、精密機器メーカー「オリンパス」です。

関係者によりますと、オリンパスは、グループ企業内で損益を合算できる「グループ通算制度」に基づき、顕微鏡事業などについての子会社の赤字をグループ内の黒字と相殺して申告していました。

しかし、この申告について、東京国税局は「グループ通算制度」が適用されないものと判断し、オリンパスに対し、去年3月までの2年間におよそ300億円の申告漏れを指摘していたことがわかりました。

追徴課税は、110億円に上るとみられます。

この子会社は、2022年にオリンパスから顕微鏡事業などを引き継ぐ形で分社化され、おととし、アメリカの投資ファンドに売却されています。

オリンパスは取材に対し、「(税務当局と)見解の相違があったが、検討の結果、ご指摘に従い、納税した」とコメントしています。