「ため池」に注目します。
先月、東北地方を襲った豪雨では、ため池が決壊し、住宅が浸水するなどの被害が出ました。

ため池の決壊は、東日本大地震の時にも起こりましたし、西日本豪雨、九州北部豪雨でも発生し、人的被害も出ました。

決壊した場合、住宅などに被害が出るため池は、宮崎県内に400か所以上あります。身近に存在するリスク、そして対策を探りました。

宮崎市「中池」の場合

(中池を維持管理している・青水水利組合 日高隆志さん)
「雨水が山の谷間をぬって、周りから集まってくるというふうに作られている。農家にとっては必需品ですね」

宮崎市芳士にある「中池」。
縦100メートル、横150メートルのため池で、地域の農業を支えている。

宮崎市芳士「中池」


しかし・・・

(中池を維持管理している・青水水利組合 日高隆志さん)
「これが決壊すると甚大な被害がでる。上下には一般住宅、いろんな商店がある。被害が出ると大きな被害につながるので、やはり堤体の決壊が一番の心配ですね」


このトンネルは、ため池が満水になったとき、越水を防ぐため水を放流させる水路。

(中池を維持管理している・青水水利組合 日高隆志さん)
「ここがこの高さを超えるとこちらのトンネル通って水が逃げていくということで堤体に負担をかけない造りになっている」


先人たちが築いたため池だが、江戸時代以前につくられていることもあり、宮崎市の調査では、漏水など、老朽化が確認されている。


(中池を維持管理している・青水水利組合 日高隆志さん)
「想定外の大雨がふった時、この堤体が頑丈に崩壊しないかどうか、それと満水時になると外に水が逃げるようになっているが、逃げる水がちゃんとできるかどうか、これが心配ですね」