近くの大人に助けを求めることを子どもたちに教えてあげて

そして、通学路では、交通事故だけでなく犯罪の危険もあります。

県内では去年、小学生に対する「声かけ事案」やつきまといが136件発生しました。

元警察官で安全安心なまちづくりアドバイザーを務める初鹿野 聡さんは、声かけなどが起こりやすい場所があると話します。

(NPO法人ハートム 初鹿野 聡さん)
「この道路をパッと見ると周りから見えやすいので安全といえるのですが、一方、ちょっと行くと木が生い茂っていたりします。ああいうところに行くと、もう危ないよと。たったこれだけのことなのだけれども、実は安全というのは違ってきます」

「声かけ」が起きやすい場所は、建物の死角など「人から見えにくくすぐに入れてしまう場所」。

交通事故の対策とあわせてこうした危険な場所についても、子どもの目線になって確認しておくことが大切です。

(NPO法人ハートム 初鹿野 聡さん)
「ここから上、見えるでしょう。こうなったら見えないです。これが子どもの高さ。だから大人は見えるから安全というけど、子どもは低いから、横に大人が立って子どもを押さえつけてても助けられない」

また、初鹿野さんは、「死角」になる場所に近づかないことや1人にならないこと、そして、近くの大人に助けを求めることを子どもたちに教えてあげてほしいと呼びかけます。

(NPO法人ハートム 初鹿野 聡さん)
「嫌だなと思ったら、近くの大人のところに行って袖を握るでもいい、なんでもいい、一番近くの大人、一番近くの家そこに『助けて!』と、もしくは『助けて言えなくてもいい。逃げ込みなさい』と教えてあげてください」

もうすぐ迎える入学式。
子どもたちが事故や犯罪に巻き込まれないために、安全対策も入念にしておく必要がありそうです。