■プロ野球 阪神2ー0広島 (7日 甲子園)

阪神が優勝マジック1で迎えた広島戦で完封勝利、2年ぶり7度目のリーグ優勝を2リーグ制後、90年9月8日・巨人を1日上回る史上最速で達成した。藤川球児監督(45)は球団創設90周年目のシーズンで球団初の就任1年目でリーグ制覇を果たした。試合は2回に大山と木浪の連打から高寺の犠飛で1点を先制。先発・才木が5回、先頭・石原へ頭部死球で危険球退場も緊急登板の湯浅が後続を断つ。7回に近本の犠飛で加点、救援陣はその後、桐敷・及川・石井・岩崎が無失点でつなぎ両リーグ最多今季26度目の完封勝利で歓喜のフィナーレを迎えた。藤川監督はマウンドで5度、甲子園の宙を舞った。

先発・才木は今季22度目の登板、リーグ最多タイ12勝5敗、リーグ1位・防御率1.66。前回の8月31日・巨人戦(甲子園)は7回途中9安打3失点で勝ち負けつかず。広島戦は今季2度目、前回の7月8日(マツダ)は5回6安打1失点(自責1)で勝ち投手だった。

才木は坂本とのバッテリー。1回、中村奨に左安打もファビアンと羽月を連続空振り三振、小園を遊ゴロに打ち取る立ち上がり。

野手オーダーは熊谷はベンチ、上位陣は不動。木浪が6番ショート、高寺が7番レフト、坂本が8番に入った。

広島の先発・アドゥワは1回、近本は一ゴロ、中野は二ゴロ、森下が左安打も佐藤輝は遊ゴロに終わる。

才木は2回1死から秋山に二内安打も佐々木、石原を連続空振り三振に取った。2回の攻撃で大山がレフトへツーベース、木浪が右安打で無死一・三塁の先制機に高寺がレフトへ犠飛を打ち1点を先制。

才木は3回2死からファビアンの三ゴロを佐藤輝がファンブルするが羽月を左飛に抑える。3回の攻撃で中野がレフトへツーベースも森下と佐藤輝が連続空振り三振、大山は投ゴロで加点できず。

才木は4回1死からモンテロに中安打も秋山を左飛、佐々木を中飛と後続を断つ。4回の攻撃で木浪の安打、坂本の四球、近本の内野安打で2死満塁とするが中野は三邪飛に好機に1本出ない。

すると才木は5回、先頭・石原に初球149キロ・ストレートで頭部死球を与え危険球退場。無死一塁で代わった湯浅は代打・矢野の犠打で1死二塁も中村奨を一邪飛、ファビアンを捕邪飛と緊急登板を無失点で切り抜ける。

直後の5回の攻撃で広島2番手・ハーンに1死から佐藤輝が右中間にツーベース、大山が申告敬遠、木浪の一ゴロで2死一・三塁で高寺の代打・熊谷は空振り三振で5回まで9残塁。

6回、3番手・桐敷が羽月を空振り三振、小園を二ゴロ、モンテロを空振り三振とクリーンナップを3人で退ける。すると6回の攻撃で坂本がツーベース、代打・糸原の二ゴロで1死三塁から近本がセンターへ犠飛を打ち上げ、2ー0とした。

7回、4番手・及川が秋山を空振り三振、佐々木の左飛を熊谷が好捕、石原を中飛と抑える。8回、5番手・石井は先頭の代打・野間に左安打、中村奨を三ゴロ併殺打、ファビアンに右安打も羽月を遊ゴロを打ち取り48試合連続無失点を継続。9回は守護神・岩崎も無失点で締め31セーブ目を挙げた。

≪阪神 今シーズンの足跡≫
開幕試合は初回に佐藤輝の2ランでチーム初得点を挙げると初の開幕投手・村上が9回2死まで無失点の快投もピンチを招き最後に1死を岩崎が取り完封勝ちを収めた。4月は6連勝があるも貯金3、首位・巨人と0.5ゲーム差の2位で終える。

5月は3連敗することなく順調に勝ち星を重ねて交流戦前には貯金10とし2位・DeNAに2.5ゲーム差をつけた。交流戦では3度のサヨナラ負けもあり5試合連続逆転負けと今季最長7連敗を喫する。だがセ他球団もパ球団に勝ち越せず、交流戦は8勝10敗で終えるも2位・DeNAとは3.5ゲーム差に広がる。

5月17日から首位をキープし交流戦が終了直後のヤクルト戦は敗れるが翌日の6月28日・ヤクルト戦から破竹の11連勝を飾り、ライバル球団を一気に引き離す。7月10日には貯金18に増やし今季初めて他球団は全て借金しセ・リーグの貯金を独占した。球宴後に4連勝、7月30日広島に完封勝利し優勝マジック39が点灯、1日で消滅も8月1日にマジック36で再点灯させた。8月以降は2勝1敗ペースで着実にマジックを減らし、ここまで14カード連続で負け越しがなしと安定した戦いぶりで2リーグ制後、最速でペナントレースのゴールテープを切った。