放射線と落雷の相関関係はを突き止められるか⁉ 「雷予知」の夢へ

2018年の1月10日、雷が落ちるより前に検出された放射線がありました。

大阪大学大学院工学研究科・和田有希助教「上が金沢泉丘高校、下が風下にある金大附属高校。風上にある金沢泉丘高校でガンマ線グロー(放射線)を検出。雷雲が風とともに動き風下の金大附属高校で放射線を検出し雷光が発生。金沢泉丘高校の放射線検出の1分後に雷光が起きたことになる」

金沢泉丘高校と約2キロ離れた金沢大学附属高校の放射線データ(2018年1月10日) 赤い縦の点線は雷光を表す

このデータでは、金沢泉丘高校で放射線が検出されたおよそ1分後に落雷があったことになります。

金沢泉丘高校で放射線を検出した1分後に落雷発生か

「放射線が落雷を予知した」状態だった可能性もあります。

大阪大学大学院工学研究科・和田有希助教「一番いいデータ、たまたまなのか一般的なのか。観測事例を増やしていきたい。(観測を始めた)2015年~16年は放射線が検出されるかもわからない。少なくとも当たり前に存在するのはわかってきた。なかなかいいペースで研究が進んでいるのでは」

一瞬のできごとの雷を逃さない研究。年を重ねるごとに少しずつ明らかになっているようです。

観測する放射線は2種類あり、今年観測された放射線と2018年のものはそれぞれ違うものです。その特性の違いも踏まえながらおよそ半年をかけて分析し、学会に発表していければと和田助教は話しています。

今後も金沢での観測は続けていくそうですが、落雷の予知が実現する日は少しずつ近づいているのかもしれません。