大雪の影響で広い範囲が停電した石川県の能登地方は、丸2日がたった今も一部の地区で復旧していません。能登町では高齢女性が低体温症で病院に運ばれました。

倒木の影響で通行止めが続く道路=穴水町小又、21日午前7時ごろ

北陸電力送配電によりますと、19日から20日にかけての積雪や倒木の影響で、奥能登を中心に合わせて1万2千世帯余りが停電し、現在もおよそ1800世帯で復旧していません。

この影響で、能登町桐畑では20日午前、自宅にいた90代女性が低体温症で救急搬送されました。町によりますと、女性は普段こたつで過ごしていましたが、停電のため暖をとることができなかったということです。

電池式の石油ストーブで寒さをしのぐ住宅=輪島市石休場町、21日午前8時半ごろ

停電発生から丸2日がたった輪島市石休場町では、住民が石油ストーブを使って寒さをしのいでいます。住人の80代男性は「トイレもオール電化で流せない。これほど長い停電は50年間住んでいて初めて」と話しました。

北陸電力送配電によりますと、復旧作業は倒木の影響で難航していて、完全復旧は22日午後3時ごろになる見通しです。

22日以降は再び冬型の気圧配置が強まり、23日正午までの24時間には平地で20センチから40センチ、山地で50センチから70センチの降雪が予想されています。平地でも大雪となるおそれがあり、交通障害などに注意・警戒が必要です。