「ゼロゼロ融資」という言葉をご存知でしょうか?正式には「新型コロナウイルス感染症緊急特別融資」といい、コロナ禍で打撃を受けた中小企業を支援するため、返済を猶予する期間が設けられ、金融機関が無利子に加え無担保で行ってきた融資です。

企業にとって融資は、経営の命綱といえる重要な要素です。中小企業は大企業に比べ経営基盤が弱いため、信用保証協会から保証を受けることで、金融機関から融資を受けやすくなるメリットがあります。

「10254」という数字。これは、石川県信用保証協会を通じて「ゼロゼロ融資」を利用した企業の数です。

このうち4795社はすでに返済が始まっていますが、収益が思うように回復せず、昨年度は70社、今年度も9月までの半年間で63社が、返済期間や金額を変更する「条件変更」を行いました。

当初の計画が狂うわけですから対外的に与えるイメージも好ましいことではありません。この「条件変更」は、事業者のマインドの低下を招き、倒産の予兆とも言われています。来年4月からは全体の半数以上、残り5397社の返済が始まりますが、長引くコロナ禍に加え、原材料費の高騰、円安などの影響を受ける中小企業にとっては重荷になりかねません。

こうした中、今、官民あげてのさまざまな支援が行われています。