雷の聖地・金沢で放射線を狙う
和田講師が狙っているのは、雷放電と同時に発生する放射線「地球ガンマ線フラッシュ」です。
雷は光、音、電波を発することはわかっていますが、第4の視点として放射線もあることがここ最近では着目されています。放射線の出方や性質を研究することで雷のメカニズムをより解明していこうというのが、和田講師が研究で目指すところです。
「地球ガンマ線フラッシュ」は、1990年代にNASAにより発見されていますが、雷放電と同時に発生するこの放射線は雷とセットで必ず観測されるわけではありません。
和田講師は、電波のアンテナ装置や放射線を検出する装置を設置し、2022年11月から2023年3月にかけてのデータを収集しました。
この時の観測で、狙っていた「獲物」が得られました。2023年1月30日の金沢での観測で、鉄塔への落雷にともなう地球ガンマ線フラッシュが明瞭に出てたのです。
大阪大学大学院工学研究科・和田有希講師「電波、それから可視光っていういろいろな見方を持って雷を観測しようというところでやっていたところ、放射線が出てくる現象。地球ガンマ線フラッシュと呼ばれるものを運よく観測できた」











