活発な前線の影響で、能登半島地震の被災地石川県では21日午前、線状降水帯が発生、気象庁は大雨特別警報を発表し、最大級の警戒を呼びかけています。

気象庁は午前9時すぎ、石川県の能登地方に線状降水帯が発生したと発表しました。

輪島市では午前9時22分までの1時間に観測史上最大となる121ミリの猛烈な雨を観測したほか、輪島市や能登町に記録的短時間大雨情報が相次いで発表されました。気象庁は午前10時50分、輪島市と珠洲市、能登町に警戒レベルが最も高いレベル5の大雨特別警報を発表しました。

能登地区12河川で氾濫発生

国土交通省によりますと、輪島市中心部を流れる河原田川や、珠洲市の若山川など12の河川で氾濫が発生した他、土砂崩れや家屋への浸水被害が相次いでいます。

石川県輪島市(21日午前8時ごろ)

24時間に降った雨の量は午後3時現在、輪島で348ミリ、珠洲で255ミリといずれも観測史上最大となりました。大雨による被害が広い範囲に及んでいることから、県は自衛隊に災害派遣を要請しました。

県や警察によりますと、輪島市町野町西時国で、高齢女性1人が崖崩れに巻き込まれ、生き埋めになっているということです。警察は道路の冠水などが相次ぎ、現場に辿りつけておらず、救助作業が難航しています。