任期満了に伴い、来年春に行われる石川県知事選挙。現職と前回、2022年の選挙で敗れた前の金沢市長が再び対決する構図となり、すでに前哨戦が繰り広げられています。
選挙戦をおよそ4か月後に控え、北陸放送と北國新聞社、テレビ金沢が合同で行った情勢調査の結果、前・金沢市長の山野之義氏が、現職の馳浩氏を上回る展開となっています。
北陸放送では、今月1日と2日に、北國新聞社、テレビ金沢との合同で、電話とインターネットによる調査を実施し、1570人から回答を得ました。この中で、これまでに立候補を表明している2人のどちらを支持するか尋ねたところ、山野氏が一歩リードし、馳氏が追う結果となりました。
衆議院の選挙区ごとにみると、大票田となる金沢市の1区と南加賀の2区で山野氏が先行し、金沢市より北の3区では馳氏がわずかにリードしているものの、ほぼ横一線の状況です。

一方、およそ4割が「まだ決めていない・わからない」と回答しています。
「今回の知事選挙に関心があるかどうか」を尋ねたところ、「大いに関心がある」と答えた人は36・5%、「ある程度関心がある」と答えた人が40・5%と、あわせて8割近くに上りました。今回の知事選、有権者の関心度の高さがうかがえます。

前回、2022年に保守三つ巴となった知事選で、自治体別に誰が最も票を獲得したかを表したものです。大票田・金沢では、直前まで市長だった山野さんが圧倒的な強さを見せました。一方で、その他の自治体では、馳さんと、当時出馬した元自民党参院議員の山田修路さんが票を分けあう形となりました。今回は自治体別ではなく、衆議院の選挙区ごとに調査した結果ですが、金沢市の石川1区と加賀地区の石川2区では、山野さんがリード。一方、能登地区がメインの石川3区では、馳さんがわずかにリードしているものの、ほぼ「横一線」の状況です。

続いて、支持政党ごとの支持状況です。馳さんと山野さんは、共産党を除く各政党にすでに推薦願を提出しています。自民党は、馳さんが優位に。その一方で、立憲民主党と日本維新の会、参政党は山野さんが馳さんを引き離す結果となっています。国民民主党と、公明党は互角。また、支持する政党がないと答えた人では、山野さんが優位に立っています。

さらに、今回の調査では、馳知事を「高く評価する」あるいは、「どちらかと言えば評価する」と答えた人のうち、半数以上が投票先として馳知事を選んでいます。一方で、馳知事を「どちらかと言えば評価しない」「全く評価しない」と答えた人のうち、6割以上が投票先として山野さんを選んでいます。
ただ、来年春の選挙まであと4か月ほどある上に、ほかの候補予定者が出てくることで、情勢が大きく変わる可能性もあります。
能登半島地震や豪雨からの復旧復興、北陸新幹線の延伸ルートの問題など県政をめぐる課題が山積する中、投票先を決めるうえで重視する政策をたずねたところ、「経済対策や雇用・賃金」が最も多く、「震災復興」、「まちづくり・地域振興」と続きました。

選挙区別で分析すると、都心軸の再開発や日銀跡地の利活用といった課題を抱える県都・金沢の1区では「まちづくり」。ものづくりの企業が集まり北陸新幹線が延伸した石川2区の加賀地区では、「経済対策や雇用」に関する政策を求める声があがっています。能登地区の石川3区では、やはり「震災復興」が重視されています。











