天国で妹に会ったら…被害者遺族としての“生き方”

▼渡邊勇さん「私や母は、こういうふうに話をさせていただく役割をいただけていることで、実は自分自身のケアにもなっているのではと思っています。」

「僕が一番無念だったのは、あのとき、自分は駆けつけられなかったし、何もできなかったということです。僕にできることは何もなかったのかもしれないけど、駆けつけて何かを手伝いたかった。その無念さというのは、ある意味今回の講演みたいな形で、少しでもやれることがあるんだという役割を一つ与えていただけた。」

「自分自身が死んだ時に、妹に例えば天国という場所で出会えたとして、『どんな生き方したの』と聞かれたら、『依頼をいただいて、少しでもこういうことがないようにと活動できた』と言えるのか、『何もしてなかったな』となるか、結構大きな差があるんじゃないかなと思います。」

「やっぱり、あんな事件は起こってほしくないし、その後に模倣的なことであるとか、連続性みたいな事件があるのは、すごく悲しいことだと思うんですよね。」

「やっぱり人の繋がりでしか、フォローできないところなのかも知れないなと思いながら、それが少しでも育まれるきっかけに、改めて思い浮かべるきっかけになればと思いながら、こうして『願い』として話をさせていただいてます。」