◆島井咲緒里さん
「囲碁だと『陣地の取り合い』なので、『ちょっと差があって惜しかったね』という感じですが、将棋だと『相手の王様を取る』という明確なゴールがあるので、結果は『100-0』」

◆松岡葵アナウンサー(高知出身)
「それを聞くと『土佐の女性だな』という感じがしますね(笑)」

◆島井咲緒里さん
「そうですね(笑)女流棋士や棋士は、将棋をやっているからか、『白黒つけたがる』、『ハッキリしたものを好む』。グレー=曖昧なものは苦手で、そういう意味では『パキッ』と、“はちきん”向けなんですかね」

将棋は、「金」「銀」「飛車」「角」…など、様々な「駒」を動かして相手の「王」か「玉」を取れば勝ちです。それぞれの駒の動きは決まっていて、相手の駒を取ってストックしておくこともできますが、手元にどれだけ持ち駒があろうと、また盤の上にどれだけ自分の駒があろうと、「王」か「玉」を取られたら負けです。

これが“陣取り”の囲碁とは違う点で、明確に「勝ち」「負け」がわかる将棋は、たしかに“はちきん”向けかもしれません。
※「はちきん」…土佐弁で、快活で気が強い女性を指す。話し方・行動がはっきりしていて、気のいい性格で負けん気が強い。

高校1年生の時に15歳でプロデビューし、“高知初の女流棋士”となってから30年目。そんな島井さんが、将棋を通して身に付けた何十・何百もの選択肢から“選ぶ力”は、日常生活だけでなく、意外な場面でも生かされたといいます。