気象庁は、午後6時すぎに熊本県で最大震度5強を観測した地震について会見を行い、「さらに強い揺れが来る場合もある」として注意を呼びかけました。

25日午後6時1分ごろ、熊本県阿蘇地方を震源とする地震が発生しました。震源の深さは9キロ、地震の規模を示すマグニチュードは暫定値で5.8となっています。

この地震で、熊本県産山村で最大震度5強を観測したほか、熊本県阿蘇市と大分県竹田市で震度5弱を観測しています。

この地震の後、午後7時までに震度1以上を観測する地震が9回発生しています。

気象庁は午後7時半から会見を行い、「ふたたび強い揺れを伴う地震が発生するおそれがある」として注意を呼び掛けました。

地震火山部地震津波監視課 海老田綾貴課長
「この地域では、過去に大地震の発生から1週間程度の間に同じ程度の地震が続けて発生した事例があります。特に揺れの強かった地域では、地震発生から1週間程度、最大震度5強程度の地震に注意をしてください。さらに強い揺れをもたらす地震が発生する可能性もあります。このことについても注意をお願いいたします」

気象庁によりますと、今回の震源の周辺では1975年にマグニチュード5.5の地震が発生した1日あまり後に、マグニチュード6.1の地震が発生するなど、数日以内により大きな地震が発生したことがあるということです。

気象庁の担当者は、「特に地震発生から2~3日程度は強い揺れをもたらす地震が発生することが多い」として、靴やライトなどの避難の準備や家具の固定など地震の備えをするよう呼びかけています。

一方、今回の地震と火山の関係については、「阿蘇山など周辺の活火山に変化はない」として否定しています。