“断らない救急”を目指して…
県央地域には救急車を受け入れる病院が7つありますが、いずれも中規模や小規模で、診療科目や医師が少なく断るケースが目立っていました。

開院する県央基幹病院は、燕労災病院と三条総合病院の二つの病院を統合。病床は400床あり、救急患者を受け入れる「ER救急」が整備されるほか、がんや感染症などの専門医療の機能も担います。

【県央基幹病院 遠藤直人 院長予定者】「コンセプトは大きく言えば、県央地域の患者を、この県央地域で診るということです。県央基幹病院という急性期の集約した医療ができるところがありますので、『まず県央基幹病院にお願いすればいい』というルートができるわけですね」

県央基幹病院での「ER救急」導入に向けて、燕労災病院では去年4月から「プレER救急」を実施しています。平日の日中に救急患者をすべて受け入れる「断らない救急」を目指しているのです。

ER救急を可能にしているのが2人の医師。そのひとりが、去年4月から常勤で加わった新田正和医師です。

【新田正和医師】「今こちらに来て実感したのは、他科の先生方が臨床業務でかなり忙しい状況で、無理して救急外来やっていただいてたんですけども、それはかなり負担が強かった。(プレER救急を始めて)救急車の搬送台数もかなり増えたので、成果はそれなりにあると思う」

そして、もうひとりは、現在新潟市民病院から週に1度、燕労災病院でプレER救急に関わっている渡邉紀博医師です。

【渡邉紀博医師】「ER救急をモットーに、これまで取り組んきた。私が救急医療を充実させたいという、その思いがあって、県央基幹病院が救急医療を理念の一つとして掲げている中で、ぜひ私にやらせてもらえればと」