猛暑による高水温などで、青森県のむつ市漁協でも養殖していたホタテが大量に死んでいることが判明しました。へい死率は約98%にのぼります。
むつ市漁協は8日、山本知也 市長が視察に訪れるなか、浜奥内漁港から約5キロ沖合で養殖していたかごを引き上げ、ホタテの被害状況を調べました。
その結果、養殖から1年半ほどたったものは203枚のうち生きていたのは、わずか4枚で、へい死率は約98%となりました。
2025年は、海水の温度はホタテが死ぬとされる27℃に達した時もあり、非常に厳しい状況だったということです。
むつ市漁協 西村邦男 代表監事
「今まで40年漁師をやっていますけれども、このくらい、へい死したのは初めて。来年も再来年も高水温が続くとなれば、陸奥湾のホタテ産業は終わりかと思います」
山本市長は現時点でも大きな被害が出ているとしたうえで、11月に県が予定している調査結果を踏まえ、関係機関とともに対応する考えです。
むつ市 山本知也 市長
「(養殖かごが)自然に浮いてきている状況で被害を確認しているので、おおむね8~9割のホタテの貝が死んでいるということでありますので、おととしより大きな被害が出ていると認識している」
漁協の西村邦男 代表監事は、養殖の再生に欠かせない親貝が2026年は過去に例がないほど少なくなる可能性があり、親貝用のホタテを北海道から融通することも検討すべきと訴えていました。