“市街地周辺”でのクマの目撃情報が相次いでいます。秋田県内で散歩中の女性がクマに襲われけがをしたほか、岩手県内の山林ではクマに襲われた可能性のある遺体が見つかりました。専門家は「これからの季節はさらなる注意が必要だ」と呼びかけています。

歩道を歩く女性にクマが猛スピードで飛びかかり…市街地でクマの目撃相次ぐ

8日朝、秋田県大仙市で撮影された映像には、歩道を歩く女性にクマが猛スピードで飛びかかり、2回にわたって襲う様子が捉えられていました。

クマはその後、道路向かいの茂みの中へ。女性は通りかかった車に乗り込み、その場から避難しました。

警察によりますと、被害に遭ったのは散歩中の82歳の女性で、体長80cmほどのクマに顔をひっかかれ、右目の下にけがをしたといいます。

岩手県北上市の山林では8日午前、クマの爪でひっかかれたような傷がある、性別不明の遺体が見つかりました。

キノコを採りに来ていた70代の男性が行方不明になっていて、警察はクマに襲われた可能性もあるとみて、遺体の身元の確認を進めています。

今週は、人が集まる市街地でもクマの姿が確認されています。なぜ今、目撃が相次いでいるのでしょうか。

岩手大学 農学部 山内貴義 准教授
「12月ぐらいに冬眠すると言われているが、今の時期はいっぱい食べなくてはいけない、とにかく大食漢になる時期。人間を恐れなくなった個体は安易に里の人間のものに執着するようになり、だんだん行動をエスカレートさせている」