経営者を悩ませる “避難指示”
八幡さんの店の再建には、全体で2000万円ほどが必要だということがわかりましたが、工事完了の時期は見通せません。
店がある西区大野やその周辺では、「土留め」にヒビが入るなど土砂災害の恐れがあることから、未だに19軒に対して避難指示が出されているのです。
一方で避難指示自体には法的拘束力がなく、店の再開に向けた工事も可能ですが、準備は進めつつも工事の実行にはやはり二の足を踏んでいます。
【soleede 八幡雅史社長】
「工事に入るとしたら、避難指示が解除されてからが理想なんですけど…」

2月2日に八幡さんは、新潟商工会議所で補助金について相談した後、西区役所に向かいました。
建物の被災届けを申請し、気がかりな避難指示について聞くためです。

経営者としては、事業再開のためにも一刻も早い解除を望みますが…
【soleede 八幡雅史社長】
「避難指示がいつ解除されるか分からないような状況です。できる限り早く、解除してほしいなと思っています」
避難指示に左右されるこの場所での再建を決意したのには、理由がありました。
「創業時からやっている場所だし、思い入れが強いということが大きいですかね。こんな状態ではあるけど、再スタートを切りたいと思っています」

復旧が進む一方で、一部地域では未だに続く避難指示…。
経営者にとっては、再建したくても手がつけられない状態が続いています。
元日の地震で、突然、岐路に立たされた経営者たち。
事業再開にはまだまだ時間はかかりそうで、長期的な支援が求められます。
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【後篇へ続く…】90歳の母が「頑張ろうと言ってくれた」~私の代で潰したくない