全日本卓球選手権の第2日、張本美和(15、木下アカデミー)が連覇の掛かるジュニア女子シングルスで3回戦から登場。3試合をストレート勝ちと順調に勝ち上がり、準々決勝に進んだ。試合後には「一番は自分の成績を残す事、私に出来るすべての事をやりきるのみ」と力強く語った。

急成長を見せる15歳、張本美和がパリ五輪イヤーでのさらなる成長を目指す。
張本美和:
2023年で成長できた部分を、勝利につなげられるような年にしていきたいです。
五輪3枠目選出の期待
2023年、アジア大会杭州では中国最強ペアを破り、女子ダブルスで13年ぶりのメダルを獲得。さらに11月には今まで一度も勝ちがなかったエース・早田ひな(23)にも勝利した。世界ランキング15位に上り詰め、パリ五輪代表入りも射程圏内の状況だ。
張本:
パリ五輪がある年ですけど、(選考ポイントで五輪出場ができる)上位2位に入る可能性はないので難しいです。けど、本当に小さい頃からの夢なのでめっちゃ出たいなというのはありますね。最後まであきらめずに頑張りたいです。
ラケットを握ったのは2歳。両親、そして兄・智和(ともかず)選手に囲まれ、卓球一家で育った。3歳の時には卓球はもうお手のものだったようだ。

そんな少女が15歳で日本卓球界注目の的となり、新たな挑戦に向かう。その成長を支えてきた秘められた想いを明かしてくれた。
張本:
目標のために前に進むのは本当に進むのは本当につらいというか、努力する毎日練習したりするのはつらいし苦しいというのはあって、逆に止まるってやらなければいいだけなのですごく簡単で。でもやっぱり私は夢のために進み続けてその夢を達成したいなという思いがある。

パリ五輪最終選考となる全日本選手権での夢実現へ。目指すはジュニア、シングルス、ダブルスの大会3冠だ。
天皇杯・皇后杯 全日本卓球選手権大会 第2日(23日、東京体育館)
【張本美和 出場試合】
▼ジュニア女子シングルス
・3回戦
張本美和(木下アカデミー・神奈川) 3-0 松島美空(京都カグヤライズ・京都)
・4回戦
張本美和 3-0 樋口美空(山陽学園中・岡山)
・5回戦
張本美和 3-0 新谷莉央(ミキハウスJSC・大阪)
張本美和(はりもと・みわ)
2008年6月16日生まれ、宮城県仙台市出身。ニックネームは「みみ」。兄は東京五輪日本代表の張本智和。両親も元卓球選手と卓球一家に生まれたこともあり、2歳から本格的に卓球を始め、10歳でU15日本代表に選出、13歳でナショナルチームの候補選手に。2023年アジア大会杭州では木原美悠(19・木下グループ、きはら・みゆう)とのペアで出場した女子ダブルスの準々決勝では世界選手権2連覇の最強中国ペアを破る大金星。完全アウェーの中で攻めのプレーを貫き通し、価値ある銅メダルを獲得した。