「災害が少ない土地」…あるのだろうか
能登半島地震により、石川県内では、15日時点で222人の死亡が確認され、今も2万人近い人たちが、学校などに身を寄せている。
記者は今「災害が少ない」といわれている瀬戸内、愛媛県は松山市に住んでいる。
確かに、2022年にこちらに来てから、社会活動に深刻な影響を与えるほどの台風や大雪などの被害も無ければ、大規模な川の氾濫などにも遭遇していない。そして大きな地震もない。
「災害が少ない」土地。
しかし果たしてそんな場所は、この国にあるのだろうか。この愛媛でも、2018年の西日本豪雨により、南予を中心に大きな被害が発生している。
災害は間違いなく“明日は我が身”だ。
例えば「南海トラフ地震」。
予測される震源から、愛媛はそう遠くない。
地層などから、これまでに90年から150年程度の周期で、繰り返し発生していることが分かっている。今後30年以内に、南海トラフ沿いで巨大地震が発生する確率は、70%程度といわれているが、今も不気味にその影を潜めている。
およそ80年前に発生した「昭和南海地震」はマグニチュード8、およそ170年前に発生した「安政南海地震」に至っては、その4倍の規模だったと推定されている。そしていずれの地震も、愛媛に大きな被害をもたらした。

















