能登半島地震の影響で、石川県内全域約5万戸でいまだ断水が続いています。東日本大震災や熊本地震と比較しても復旧に時間がかかっています。一体なぜなのでしょうか。

石川県内では現在も約5万戸超が断水 復旧を阻む水道管

南波雅俊キャスター:
まだ石川県内の広い範囲で断水が続いています。

〈石川県の断水状況※16日午後2時時点〉
七尾市 約1万8700戸(ほぼ全域)
輪島市 約1万戸(ほぼ全域)
志賀町 約7900戸(ほぼ全域)
能登町 約6100戸(ほぼ全域)
珠洲市 約4800戸(ほぼ全域)
穴水町 約3200戸(ほぼ全域)
内灘町 約860戸(一部地域)
羽咋市 約650戸(一部地域)
県全域 約5万2210戸

発災翌日の2日には9万5000戸を超えていましたので、そのときと比べると45%程度は復旧してきていますが、まだ広い範囲で断水が続いています。

復旧のペースは、過去の災害と比べて少し遅い状況です。

▼2016年 熊本地震(土木学会 資料より)
断水:約45万戸
復旧:1週間で約90%

▼2011年 東日本大震災(厚生労働省 資料より)
断水:約257万戸
復旧:1週間で約57%

なぜ、今回時間がかかっているのでしょうか。

・川などから水をくみ上げるパイプが破損
・浄水場のろ過装置などが被災
・水をためる配水池のパイプが地盤沈下で破損
 →水漏れで中が空に
・各家庭に水を運ぶための水道管も破損・漏水

漏水は1軒ずつ目や耳で確認をしなくてはいけないので、より時間がかかっているという状況です。