警察などによりますと、札幌市西区の平和丘陵公園で26日午後8時ごろ、犬の散歩をしていた43歳の男性が、公園の南東側に設置されている滑り台の近くでヒグマに襲われ、けがをしたということです。

男性は、近くの家に逃げ込み、家の住人から警察に「クマに襲われて怪我をしたという男性が家に来ています、腕からかなりの出血があります」と通報がありました。

警察によりますと、男性が犬の散歩中に前方から体長約2メートルの親グマと約1メートルの子グマの2頭が現われ、どちらかのヒグマの前脚で襲われたと話しているということです。
消防によりますと、男性は右腕を深く負傷し、病院に運ばれましたが、命に別状はありません。

現場は、札幌市西部の山麓付近の住宅街にある公園で、約300m離れた場所に小学校があります。
また、午後9時頃には、現場から西へ約500メートル離れた場所で、警察官が子グマを目撃していて、警察は、男性を襲ったヒグマと関連があるとみて、警戒を強めています。

北海道は、周辺にはヒグマがいる可能性があり、付近に近づかないよう呼び掛けています。
警察は、現場付近にパトカー7台を配備したほか、市職員やハンター2人が出動して警戒に当たっています。
札幌市西区では、25日朝にキノコ採りをしていた男性が体長およそ1メートルのクマ1頭を目撃していたほか、付近では、20日と21日にも親子のヒグマの目撃情報がありました。
北海道は、9月に入って札幌市内でヒグマの目撃が47件あったことから、26日、ヒグマ注意報を発表し、注意を呼び掛けています。
▼ヒグマ注意報の発表地域
札幌市中央区・豊平区・清田区・南区・西区・手稲区の山麓周辺
期間:9月26日~10月25日までの1か月間