避難所のトイレや授乳中に“のぞき”被害も…

2011年の東日本大震災では、性被害も発生しています。
避難所で寝ているとき、トイレに行ったとき、授乳中の際に、のぞかれたというケースがありました。
性被害に遭わないためには、なるべく1人での行動は避ける。
さらに周りの人たちで声を掛け合う、巡回を増やすなど、性被害が起きない環境を作ることが重要です。

産婦人科医 宋美玄さん:
過去の震災を振り返っても、性被害にあった方は、そのときは打ち明けられず、何年も経ってから分かるというケースが相次いでいます。

性被害は起こりうるということを念頭に対策するしかない。
もちろん、1人で行動しないとか、トイレには複数人で行くとかということもすごく大事だとは思いますが、個人に自衛を呼びかけるだけでは防ぎきれません。
被害に遭ってしまった方が、自分を責めることはあってはなりません。

避難所には、リーダー的な人や、町内会の人たちがいらっしゃると思うので、まず、ひとつ組織を作っていただきたい。
性被害だけでなく、いろいろないざこざがあると思うので、自警団みたいなものを作って、定期的にパトロールする、授乳の際には必ず見張りをつける。

いろいろな立場の人が一緒になって、かゆいところに手が届くような体制を作っていくことが大事だと思います。それは組織の仕事だと思います。