人も町も熱くする!サウナーワンダーランド
「ただ川で遊ぶ、だけではない、新しい自然の楽しみ方」として林さんが提案したのがサウナだ。「地元の人も巻き込んで、一緒に楽しみたい。そんな場をつくりたい」と思った林さん。もともとフィンランドのテント型サウナを持っており、2018年にはフィンランド政府観光局公認のサウナアンバサダーに選ばれるほどのサウナ好き。
「たまたま好きだったサウナがこんなに流行ることになるなんて...」と笑うが、ブームに先駆けた林さんのサウナ活動はメディアに多数紹介された。伊佐の水の清らかさ、森の美しさも相まって、サウナの魅力はより一層、映えるものとなった。

大人も子どもも森に集い、テントサウナで汗をかく。熱々になったら、冷たい川にそのままジャンプ!地元の猟師がイノシシ肉を用意し、石窯マイスターが石窯でイノシシ肉やパンを焼いて、たっぷりともてなす。「サウナイベントをきっかけに移住して来た人がいたくらい、盛り上がりました」。

火を囲む楽しさを改めて実感した林さん。その思いを形にして鹿児島県主催のビジネスプランコンテストに発表すると、大賞に輝いた。「情熱が通じたのかな。薪のチカラで地域を熱くする。不便を楽しむ場所を作っていく。みんなの思いが後押ししてくれました」。
賞金で作ったのは、移動できるトラックサウナ。余ったお金で友人とガンジス川でのサウナ体験旅行もしたというから、林さんのサウナ好きは筋金入りだ。後編では「その火暮らし」のこれからについて聞きました。


→ 林さんの「その火暮らし」はこれからどうなる? 後編記事に続く