1日14錠の薬を飲み、約20年間うつ病に苦しむ毎日

愛知県半田市の男性(45)もまた、心の病に苦しむ1人です。約20年間、うつ病と闘っています。

(男性)
「頭が鍋をかぶったように重いような。死んでしまいたい、ぱっといなくなりたいぐらいのしんどさはあった」

大学の歯学部に通っているとき、治療の実習がうまくできず“うつ病”に。20年経った今も、不眠症に悩まされています。

薬を飲んで、寝られるかどうかという男性。月に1度は心療内科のクリニックに通い、抗うつ薬・睡眠薬などあわせて1日14錠の薬を飲む生活です。

(男性)
「薬に依存しているというのは、もし大災害が起きたときとか、突発的に(薬が)手に入らない状況になったら、そこで僕は終わってしまう」

現在は障がい者手帳(2級)を持ちながら、大府市の老人ホームで理学療法士として働いています。

闘病の支えになったのは職場など周りの存在でした。

「心の病」の当事者サークル「シンセサイズ中部」。

月に1回、瀬戸市でミーティングを開いていて、心の病の当事者やその親など約15人が悩みを共有します。

1人で抱え込まずに治療できる病気だと実感できることが、患者にとっての救いになるといいます。