4人に1人が“心の病“…症状は人それぞれ

蓮さんと、実際に一緒にタクシーに乗ってみました。
今は大丈夫なものの、昔は本当に乗り物全般がだめだったと話す蓮さん…そして到着したのは、蓮さんの職場近くの公園でした。

(蓮さん)
「(ここは)動物がいたり人がいたり…仕事からいったん離れられる場所」

以前は食欲がなく、昼休みにこの公園に来ては、ゼリー状の食べ物や紙パックの野菜ジュースなどを飲んでいたといいます。

(蓮さん)
「精神病自体、線引きが難しい。人によっては甘えととらえられてしまうと思うし、自分が弱いだけなんじゃないかみたいな」

病気というより、心の弱さとも思われがちな“心の病”…
しかし、蓮さんは、職場をはじめ周りの扱いに救われたといいます。

(蓮さん)
「『調整するから、もうちょっとこの日までやろう』とか、それが終わると『もうあとちょっとで終わるから、この日までやろう』と。ありがたいことに特別扱いするということもなく、本当にいつもと変わらない感じで接してくれた。そこはむしろ助かったかなという感じ」

腫れもの扱いではなく、適度に気を遣いながらいつも通り接してもらえたことで仕事を休職せずに済みました。

今は通院も必要なくなっています。

(蓮さん)
「(心の病は)自分とは無関係なもの、という気持ちはあった」

国立精神・神経医療研究センターによると、うつ病や統合失調症などの心の病で病院に通院や入院をしている人は、2017年の段階で国内で約420万人にのぼります。

4人に1人が一度はかかるともいわれている心の病。症状は人それぞれ違います。