村はなくなっても…「ふるさとを思う心」は受け継がれる

2023年10月、旧徳山村の人々が集まる“ふるさと会”がコロナ禍明けで4年ぶりに開かれました。鈴木さんたち東京支部も参加しました。
再会した人々の間では話に花が咲き、いよいよ小西さんの音頭取りで、徳山おどりが始まりました。一方、踊る人の輪には加わらず、外から見守る旧村民の女性がいました。
(旧徳山村の女性の娘)
「足も悪くなってつえになったんで。行かないって言っていたけど、連れてきました。もういいわ、踊れないからいいわって」
ところが…女性は周りの踊りを見ているうちにゆっくりと立ち上がりました。
最初はおぼつかない足取りでしたが体が動き、スムーズに踊れるようになったのです。
そして新しい年、2024年…「徳山おどり」の音頭取り、小西さんは、夏に揖斐川町の公園で、かつて旧徳山村で組んでいたような本格的な櫓を組んで、盆踊りをすることを計画しています。
故郷の村はダムに沈みましたが、今も残る「心」は消えることなく引き継がれていきます。
CBCテレビ「チャント!」2023年11月28日放送より