弁護人は、「青葉さん、大事な質問だから答えないでください」

 これまでの裁判で、黙秘することなく質問にも答えてきた青葉被告。その理由について問われると。

青葉被告「こういう事件なので、起こしたことに対して自分が被害を受けた(小説をパクられた)ことを話すと量刑に影響すると言われましたが、自分が裁判を受ける時に、問われたことを答えるのは自分の責務だとどこかで思っていて、ちゃんと自分がやるべきことだと思っている」

この日も、これまで同様に自らの言葉で説明を続けていた青葉被告。しかし、次の検察官の質問「『極刑以外はありえない」という話を以前していましたが、今はどう思っていますか?」から、裁判の流れが変わった。

ここで弁護人が異議を唱えたのだ。

弁護人「この後に行われる証拠調べの後に聞いてほしいです。今と変わる可能性がありますので、情状立証(遺族の意見陳述など)が終わってからにしてほしい。まずは情状立証をして、それを踏まえてしないと意味がない。彼は沢山の人の話を聞いて、それがどう変わるかを見てほしいです。だから、我々は終わったあとに質問しようと思っていました。検察官のやろうとしていることには違和感を覚えます」

しかし、裁判長は弁護人の異議を却下。検察官が質問を続けると、弁護人は「青葉さん、大事な質問だから答えないでください」と被告に呼び掛けた。

検察官「あなたは岡田先生(弁護側請求の精神鑑定医)の鑑定の時に、裁判を早く終わらせたいと思っていましたね?」
青葉被告「それはあったと思います」

検察官「鑑定の時に言っていたことについて今はどう思っていますか?」
青葉被告(弁護士と相談してから)「すみません、今の時点では差し控えさせていただきます。あとで答えさせていただきますので、ご容赦いただけますでしょうか」

それ以降、青葉被告の口は重くなった。その後の遺族の質問に対しても、同じだった。