お客さまにとって最適なのか、消費者は喜んでくれるのか。それが「決断の基準」

―――「イオントップバリュの社長に」と言われた時は?
 「イオントップバリュの社長に」と言われた時はえっ!と思いましたね。最初は「一から商品を作るなんて私にできるかな」と思いました。だけど「まあ、やってみようか」「それはそれで楽しいそうかな」と。すぐに「はい」と返事しました。

―――食品だけで5000品目ある商品作りの工夫は?
 例えば、ペットボトルにラベルの無い天然水があります。お客さまから「ラベルがないと捨てるときに便利なんだよね」と言われて作った商品です。工夫をしながら価格をいかに下げていくか、というのを考えています。「でも、おいしく!」は絶対にゆずれないところですので。食品以外も豊富に品ぞろえさせていただいていまして、ホームコーディの商品ではこたつ・ソファ・家電も揃えています。こたつにはUSBケーブルで充電できるものをつける工夫をして喜ばれています。
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―――エネルギー価格や原材料費の高騰で経営が難しい時代ではないかと?
 本当に難しい時代ですね。けれど、ドルで買うから高いのであって、円で買うことができないかとか、あの手この手を考えるしかないですよね。ソーセージのパッケージを小さくしたのもそうです。上の巾着みたいになっているところを全部はずして。そしたらプラスチックを削減して、輸送する時の箱に入る商品の量が増えたんです。トータルにしたら1パック10円くらいコストが下がっているんですよ、中身は同じなのに。どこかに何かヒントはあるんですよね。決断するときは「これは本当にお客さまにとって最適なのか。消費者は喜んでくれるのか」が一番の基準ですね。