検察の「一番取りやすいライン」

(南和行弁護士)刑法202条にあり、罰条(6か月以上7年以下の懲役または禁錮)も殺人罪よりずっと軽いものなんですが、亡くなる意思のある人に対して、それを手助けすることが自殺ほう助罪となっています。同意殺人とか嘱託殺人と言われるのも、この条文になるんです。「殺人と何が違うんですか」って言われたら、亡くなられた方に意思があったかなかったかで、振り分けられるんです。

――となると、ご両親が自殺の意思を固めたっていう何か証拠があるはずですよね。

(南和行弁護士)もちろん客観的な証拠でそれがわかるのが検察としては一番はっきりするわけですけれども、今回報道等を聞く限りでは猿之助さん自身の証言しかないわけです。となるともし、これを殺人で起訴した場合、そこだけが争点になる。そうなったときに検察としては、もし殺人で起訴してしまったら、猿之助さんのおっしゃってることをひっくり返せるかどうか、これまた客観的証拠がないので、検察の立場として一番取りやすいラインで自殺ほう助という起訴になったのではないか。なんていうことも思うわけです。