しかし…。


雫田桃花さん:
「入学したらやってみたいと思ったんですけど、先輩たちも無言で(清掃を)やってる状態で少し悲しいなって思いました」
「そのときは(どっこい清掃は)行われてはいませんでした、コロナのせいで」

2020年、新型コロナの感染拡大に伴い、学校は「どっこい清掃」を自粛。

40年のどっこい清掃の歴史で初めて聖南中の校舎が無言に包まれました。

生徒たちは、状況を静かに受け入れましたが、どっこい清掃への思いは消えません。

新型コロナの5類移行も視野に2022年12月、雫田さんが立ち上がります。


雫田桃花さん:
「昨年度の生徒会長は、どっこい清掃を復活させたいっていう気持ちはあっても、できないまま卒業していった」
「自分の意志と先輩の意志を合わせて、どっこい清掃を復活させたいなとは思いました」
「立候補しました」「生徒会長に?」「はい」

聖南中学校 藤松隆雄校長:
「(雫田さんは)私が会長になったら、コロナが明けた暁にはぜひ、どっこい清掃を復活させたいんだそういうことを語って当選した」


雫田桃花さん:
「やったことない自分たちが復活させるっていう…見たこともなかったので」
「最初どっこいって言うの恥ずかしいって言ってる人もいれば、やる意味ないんじゃないってことを言う人もいたんですけれども」

3年間の自粛で、在校生の誰もが経験したことのないどっこい清掃。

全校での話し合いを重ね、意見を収集。

一方で卒業生から、声の大きさや出し方などを一から聞き取りました。

そして、新型コロナが5類へ移行した5月。ついに全校でのどっこい清掃が復活しました。


雫田桃花さん:
「すごいうれしかったのが一番ですね」
「全員が同じ声を出すことって統一感が生まれて、すごい掃除もはかどるし、集中力が上がって掃除が終わった今でもやり切ったなって感じがあります」