地下鉄シェルターへの支援「多く求められていたのは大人用のオムツ」

 最も生活環境改善のための支援が急務だったのが、ハルキウの“地下鉄シェルター”だったといいます。

 (国境なき医師団・物流担当 越部真さん)
 「地下鉄は避難する場所ではないので、元々ない生活環境をそこ(地下鉄の駅)に構築するというところだったので、電子レンジ20台とか電気ケトル38個とか。タオルとか、現地でシャワーを仮設でつくったときのシャワーにかけるブラインドとか、本当にいろんなもの、生活環境を整えるものを最初に送りました」
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 必要とされる物資を届けたい。しかし、その量は越部さんの想像を大きく上回っていました。

 (国境なき医師団・物流担当 越部真さん)
 「オムツとかだと合計で5000パックとか。床用洗剤とかそういったものは500kgとか。(Q500kg!?)5リットル入るポリタンクみたいなのを500個みたいな。そのうち100個しか送れませんみたいなことがありました。できる限り物資をかきあつめて現場に送るんですけど、(必要な)物を送れなかったのはすごく悔しかったですし、今でも心残りではあります。(Q特に不足していた物資は?)多く求められていたのが“大人用のオムツ”。(Q子ども用じゃなくて大人用?)そうですね。子ども用も送ったんです、もちろん。ただ、量としては大人用のオムツがすごく多かったです。子どもたちはお母さんと一緒に逃げているケースが比較的多かったんです。なので現地に残っているのが慢性疾患のある高齢者の方とか、1人では動けないような方たちが(現地に)残っていたんですね。そういった方たちが日常的に使うオムツというのが一番求められていましたし、その人たちを後方に移送するにあたってもオムツが必要とされていたんですね」