「第8波のピークに近い」今の医療現場

伊藤院長:
コロナの患者さんはお盆明けにちょっと増えて、一旦ちょっと減ったんですが、また少し増えてきています。
特に、10代、小学生・中学生・高校生と、高齢者の方に広がってきています。
エリス(EG.5株)という、ピロラより一歩手前の株が今主流になって感染が広がっている状況だと思います。
ーー第8波の時と比較してどうですか?
伊藤院長:
現場感覚としても、第8波のピークのときと変わらない感染者の数や陽性率、逼迫の状況となっています。
医療体制が5類に変わってサポートもかなり弱くなっています。薬が不足している中で、現場やあるいは高齢の方や乳幼児の方が耐えられるのかどうか、注視していく必要があると思います。
ーー症状としては今までと変わっていますか?
伊藤院長:
症状は二手にわかれています。
2回目、3回目の感染の方や、ワクチンを最近、例えば3か月以内に打った方は、症状がかなり軽いです。熱が出なかったり、風邪かあるいは秋の花粉かというような感じで受診しない方も結構います。
初めての感染の方は、非常に症状が重く、特にのどの強烈な痛みを軸に、頭痛、関節痛、筋肉痛、高熱、咳など。吐き気、嘔吐、下痢などの消化器の症状の方も結構います。
後遺症も味覚障害・嗅覚障害の方が少なくないですね。
それから目の症状、副鼻腔炎の症状など、初感染の方は特に重い症状で苦労されています。
感染したと思われる人の抗体(N抗体)の保有率が大体半分ぐらいなんですけど、まだ1回も感染してない方が新たに感染するという時期になっています。
免疫力が弱いな、特に疲れてるな、あるいは感染する機会が多いなという方は、個々で自分を守るということが必要だと思います。