「36人の命がなくなったことに何も思わない法律家も裁判員もいない」
――もう一つのポイントは裁判員裁判というところで、裁判員にとっても非常に難しいポイントになってくるということですよね。
川崎拓也弁護士:おっしゃる通りです。いくら法律でこう決まっているといっても、やはり皆さん思われるように36人の命がなくなったということに対して何も思わない法律家もいないですし、何も思わない裁判員もいないはずです。じゃあこういう判断になったから本当にそれでいいのか。また逆の立場として、今目の前にいる被告人が死刑になればですね、いつか亡くなってしまうわけで、そこへの葛藤というのも持たれる裁判員の方もいらっしゃる。そういう意味では、この事件の裁判員の方は厳しい判断が迫られますし、慎重に議論をみんなでして考えていっていただきたいなと思います。