業界から「近代化センター」設立
さすがに業界も黙ってはいられませんでした。これらの問題を解決すべく1969年12月24日に「東京タクシー近代化センター」が設立されました。

主な取り組みは、ドライバーの意識向上を促す「登録事業」、運転技術の指導などを行なう「適正化事業」、地理の試験や研修を実施する「地理試験事業」などです。
また、乗車拒否などの問題に対応するため、指導員による現場パトロールも実施しました。

悪質ドライバーは即、営業所に通報。こうした指導の厳しさから、センターはいつしか「泣く子も黙る近代化センター」と呼ばれるようになっていきました。

しかし、その指導が功を奏し、日本のタクシーは世界的にも質の高さで有名になっていったです。
その後、バブルとその崩壊、長期のデフレ経済など、紆余曲折はありましたが、現在も日本のタクシーは、様々な努力の末、世界的な評価を勝ち得続けています。
海外からの観光需要急増

近代化センターは、2002年に「東京タクシーセンター」に改称されました。
活動の内容は昔とあまり変わっていませんが、タクシー乗り場で清掃活動をしたり、外国人観光客への対応策をとったりと、新たな取り組みを始めています。
現在は「残業なし・連休多い・給料も多い」とあって、若い希望者も増えました。労働時間は法律で決められているため「屈指のホワイト業界」であるという見方もあるそうです。
