中国の国家安全省は軍需産業に勤める中国人をスパイ行為で摘発したと発表しました。中国では先月、改正反スパイ法が施行され取り締まりが強化されています。

中国国家安全省の発表によりますと、軍需産業に勤める52歳の中国人は重要機密を知っていた人物で、アメリカCIA=中央情報局のスパイと何度も秘密裏に接触し、核心的な情報を大量に提供、見返りとして多額の報酬を得ていたとしています。

発表では接触の手口も紹介されていて、摘発された中国人は留学先のイタリアでCIAのスパイと知り合い、一緒に旅行やオペラ鑑賞などをするうちに西洋の価値観を植え付けられたとしています。

そして、家族のアメリカ移住などを条件にCIAへの情報提供を求められるようになったということです。

中国では先月、改正反スパイ法が施行され、スパイ行為の取り締まりが強化されていて、国家安全省は「国家の安全に危害を与えるあらゆる違法行為は厳しい処罰を受ける」と強調しています。