「夢みたいな、幻覚が・・・」瑞慶山さんを苦しめた“戦争の記憶”
けがを負いながらも、かろうじて生きて帰ることができたという瑞慶山さん。しかし、部隊が解散した後も、“戦い”は終わらなかった。
瑞慶山さん:
「妄動」が起きるんだ。何があったか自分ではよくわからない…。裸になって海に飛び込んだり、夜中に山の中を走ったり。裸で彷徨ったみたい。
一時期、行動が攻撃的になり、見かねた親戚らによって自宅の庭の一角に閉じ込められたという。

瑞慶山さん:
5日くらい、座敷牢に…。2畳くらいで、中から開けられないようになっていたんだ。
米兵に追われ、逃げ惑う夢をみることも。
瑞慶山さん:
寝言みたいな、夢みたいな。幻覚が…。
秋元:
みんなが敵にみえるとか?
瑞慶山さん:
敵にはみえないんだけどね。(周囲は)なんで理解できないのかなと…。戦争の苦しみをね。

心の傷を抱えながらも、自身の体験を語ってくれた瑞慶山さん。あれから78年経ったいまも、世界では戦争が続き、戦火の中で翻弄される子どもたちがいる。
瑞慶山さん:
子どもたちを戦争の場に立たせてはいけない。子どもは守るべき存在。しかしながら、政治家たちは…どういう意味かわからんね。沖縄戦を忘れたら、また地獄が始まりますよ。
TBSテレビ「つなぐ、つながるSP 戦争と子どもたち 2023→1945」取材班