昨今のアウトドアブームも後押しして、年間約20万人が訪れる滋賀県の伊吹山。色とりどりの高山植物が有名で、国の天然記念物にも指定されています。しかしこの伊吹山では、野生のシカに貴重な花畑を荒らされる被害が続いていて、地元が叫びの声をあげています。
防護柵が設置された伊吹山の山頂付近
滋賀県の北東部にある伊吹山。標高1377mは県内最高峰で、希少な植物の宝庫として知られています。しかし今、山頂付近で問題が起きているといいます。
今年5月、取材班が地元住民らと山頂へ向かいました。すると、山頂付近には防護柵が設置されていましたが、大きな穴が開いていました。
(地元住民)
「ここ穴が開いています」
「針金が入っているんやけど、下は食べなくて、上の針金がないところを」
さらに登っていくと、また防護柵に大きな穴が。
(地元住民)
「ロープでちょっと補修しよう」
穴を発見するとロープで応急処置を行います。
(地元住民)
「仮の補修ですね。もっと大きい穴はちょっとなかなかできないですけどね」
穴はあちこちで見つかり、その都度、修復しながら山を登っていきます。
(地元住民)
「まずシカですね。間違いないですね」
「お花畑を守るためにネットをしているんです。(Qシカはお花が好きなんですか?)好きなんです」
地元住民らによると、シカがネットに穴を開けて山頂へ登っていくといいます。
歩くこと30分。取材班が山頂付近に到着すると、山頂は防護柵に囲まれるような状態になっていました。