夏にかけて目にすることが増える蝶。その数を数えることが私たちの、そして地球の未来を救うことに繋がるかもしれません。

豊かな緑が広がる中、周囲を見渡す人々。探しているのは「蝶」です。

これはイギリスのNGO「バタフライ・コンサベーション」が一般の市民の協力を得て行っている調査で、各参加者は15分間に見た蝶の数と場所をオンラインでNGOに報告します。

調査に参加したボランティア
「何が生息していて、何がしていないのかを毎年記録することは、地球温暖化や生息地の破壊などの変化を示す科学的データとして非常に有効だと思います。何が起きているのかを敏感に感じ取る蝶は、指標となります」

調査は2010年に開始され、昨年はイギリス全土から延べ10万人の参加がありました。

NGOによりますと、イギリスに生息している蝶の80%が1970年代以降、減少しているということです。

調査に参加した少女
「蝶や虫がいなくなると、それらを食べる生き物は食べ物がなくなり、その生き物を食べるものもまた同じです。私たちは基本的に食物連鎖の一部なので、もしそれらの何か一つでも欠ければ私たちは飢え、生き残れないのではないでしょうか」

このNGOでは、データを集めることで、近年の極端な天候の影響や蝶を保護する方法を知ることができるとして、多くの市民に協力を呼びかけています。