富山県によりますと男性の育児休業取得率は県内で昨年度15・6%と、前の年度を6・8ポイント上回り、統計開始以来、最も高くなりました。しかし、女性の取得率98・6%に比べるとまだまだ低い水準にとどまっています。

女性に比べ、男性の育休取得が進まない要因について県の担当者は「男性は仕事、女性は家庭という性的な役割分担の意識が根強いこと」に加え、職場環境が関係していると言います。

県少子化対策・働き方改革推進課 荒木美智子課長:「特に男性の場合はいろいろ営業だとかなかなかその人じゃないとわからない部分が仕事になっているケースも多い。そういうのを属人化と言いますが、その人でないとわからない仕事を減らしていく」

属人化とは、特定の社員が担当している業務の内容や進め方が、本人以外では分からなくなってしまう状態を言います。特に中小企業に多いとされ、育児休業を取る際の障害になっているということです。

県内の共働き率は58・3%と全国4番目に高く、働く女性の育児や家事の負担が大きいことから県は2026年度に男性の育児休業取得率80%を目指しています。

県少子化対策・働き方改革推進課 荒木美智子課長:「男性が育児休業を取得するのが当たり前にまずしていかなきゃいけない。女性の場合はこれまで妊娠されたら早めに職場に相談されてたかと思いますけれど、男性もそういう状況になったら早めに職場にそういう状況を相談して、職場でも早めに手当てができるようにということがまず大事だろうなと」
