ちなみに、マイナンバーカードを返納したらどうなる?聞いてみた

では実際に、返納したらどうなるのでしょうか。また、マイナンバーカードは今後どうなっていくのでしょうか。

(岡山市総務部行政事務管理課 宮井秀基 課長)
「取得は任意になっていますので、特に必要ないと言う方もいらっしゃると思いますから、そこをこちらがお止めすることはないんですけど、カードを持たれていたら『マイナポータル』というところで自分がひも付けされている情報がどういうものがあるのか、自分で確認することができる。マイナカードがないとマイナポータルには入れないので」

マイナンバーカードを返納すると、政府が提供するオンラインサービスで自分の情報の確認ができなくなってしまうといったことが考えられるといいます。そのほか、再交付しようとすると1000円の手数料がかかるということです。

岡山市は、国と連携して安定した制度にするよう努めたいとしていますが、健康保険証との一体化については。。。

(岡山市総務部行政事務管理課 宮井秀基 課長)
「健康保険証との一体化が言われている中で、マイナンバーカードを持っていなかったら、それは国が今いろいろと考えているところなので、こちらではなんともお答えしにくいかなと思います。

マイナンバーカード 目先のメリット・デメリットに捉われないで

稲葉教授は、今後は目の前のメリット・デメリットのみを考えるのではなく、根本に立ち返る必要があると話します。

(名古屋大学大学院 稲葉一将 教授)
「健康保険証がなくなると、紙の資格証明書とか新たにとらないといけないのが面倒で、どっちがメリット・デメリットあるかなというような考え方をするのではなくて、そもそも『何のためにカードが?』『任意とはどういう意味なんですか』ぐちゃぐちゃっとなっているものを解いて、ひとつひとつ決めていけばいいんじゃないか」

保険証とマイナカードの一体化を巡っては、紙の保険証を廃止としていた来年秋以降も、「1年間は保険証を継続使用できる」との方針も出ています。今後私たちはどう行動するべきか冷静に判断するとともに、政府は国民の同意が得られる制度になるよう検討、またきちんと説明してもらいたいと思います。