「うその証言と明確には言い難い」ジャニー氏からそれまでと違う証言が
裁判でジャニー氏は、当初一貫して「元ジュニアたちはうその証言をしている」と主張。その理由について。
ジャニー喜多川氏
「彼たちはきっとさびしいんだと思います。BもAもそれぞれ自分で集めた子です。その子たちは仲間になっています」
そして…
ジャニー喜多川氏
「それは何らかの事情で裏切り行為をしたとか、そういう気持ちの中で離れていっていると思うんです。僕が彼たちを全然恨んでも何でもいません」
このあと、ジャニー氏はそれまでと違う証言をした。

ジャニー喜多川氏
「彼たちはうその証言をしたということを、僕は明確には言い難いです。彼たちは僕のことを考えて今まできていると思いますし、僕も彼たちのことをずっと考えてきてます」
日下部キャスター「ジャニー氏の口調や表情みたいなものに変化みたいなものがあったんですか?」
喜田村洋一弁護士
「A君に『ジャニーさんに何か言いたいことありますか』と言ったら、A君が『ジャニーさん長生きしてください』と言ったわけですね。ということはA君はジャニーさんに悪い気持ちは持っていない。その言葉は、ジャニーさんにとっても結構効いて、家族と思って接してましたけれども、A君もそういう気持ちがあるんだなと。いろんな角度から、いろいろな質問をしていく中で、ジャニーさんの方で決定的な証言を出してしまったと」
裁判は一審では決着せず、双方が控訴。二審では、セクハラに関する記事の重要な部分について「真実である」と認定。最高裁で判決は確定した。
この裁判は日本のメディアではほとんど報じられなかった。

だが、2000年1月30日付のニューヨークタイムズ紙は「日本のスター・メーカーに汚点」との見出しで、ジャニー氏の性加害について報じた。
その3か月後、国会でも取り上げられたが、日本のメディアは依然として沈黙を貫いた。