森と湖の国、フィンランドの首都ヘルシンキ。日本人の旅行先としても人気の街をJNNロンドン支局・西村匡史記者とヘルシンキ在住40年以上という通訳の加藤英俊さんがご案内。のんびりした雰囲気の中、食レポあり、ウィンドウショッピングあり、NATO加盟申請の話あり、と盛りだくさんのヘルシンキ街歩きをお楽しみください。
■フィンランドと言えば、のアレが観覧車にまで
「パイヴァー!(こんにちは)」の挨拶とともに始まったヘルシンキ街歩き。スタート地点となったのはエテラ港です。

エテラ港はスウェーデンのストックホルムに向かう豪華客船が停泊する海の玄関口で2006年に公開された日本映画「かもめ食堂」でも何度も登場した港です。
近くには市場があり、市民の憩いの場とも言える場所ということで、この日もベンチに座ってのんびりする人たちの姿が見られました。

フィンランドの人たちの国民性は人口が550万人ほど(北海道が約520万人)と少ないこともあってか、あまりあくせくする感じはない、と加藤さん。
港の周りには歴史のある建物が多数建っています。中には帝政ロシア時代に建てられたものも。

大統領公邸も100年ほど前、ロシア皇帝が使用するために建てられたということで、現在は大統領が執務を行う場所として使用されています。屋根の上にフィンランド国旗が立っているときは“大統領がお仕事中”ということなんだそうです。

さらに港から見えたのがちょっと変わった茶色い建物。緑色の屋根のてっぺんには金色の玉ねぎのようなものがあって、その先に十字架がついています。こちらはウスペンスキー寺院というロシア正教の寺院で、観光客が必ず訪れる人気の観光スポット。
フィンランドはかつて帝政ロシアの一部であった時代があり、その頃に人々がロシアから移り住んできたため、その人たちのために建てられたのだそうです。

そして、目に留まるのが観覧車「SkyWheel Helsinki」です。ゴンドラは白地に水色の窓で統一されていますが、2つだけ色の違うゴンドラがあります。いったいどうして色が違うのかというと、1つのゴンドラはVIPルーム、ならぬVIPゴンドラということで、貸切ることができて、ここで誕生日パーティーをしたり、クラス会をしたりする人たちなどに利用されているとのこと。
そして、もう一つはなんとサウナになっているゴンドラ「Sky sauna」です。

西村記者も入ってみたかったのですが、予約がいっぱいで体験はできませんでした。観覧車にまでサウナとはさすがサウナ発祥の地フィンランドですね。
ちなみにSky saunaに入れなかった西村記者ですが、予約したホテルには「共同浴場」ならぬ「共同サウナ」があったということで、そちらでサウナを堪能したそうです。日本人なら湯舟に浸かって疲れを癒すところですが、フィンランドの人たちにとってはサウナがその代わりとも言えるようです。