懸命の救命措置で救えた命の重さ
佐藤さんは、同級生と再び救命措置にあたります。
佐藤裕さん:
「大柄な先輩と私で布団の両サイドに入ってくれと、人の熱で人間カイロみたいに温めてくれと入って、さすっていた」

1時間ほど温め、男性は一命をとりとめました。
佐藤裕さん:
「安堵です。さっきの人は助けられなかったのは、ひっかかっていたので。若いからこそできたのかなと思う」
母校の戸倉中は、2014年に閉校。公民館となった校舎で、かつての教室は展示スペースに変わりました。

佐藤裕さん:
「いつか、お父さんここの出身だよと、ここ出身だと誇れるような場所になってほしい。今が誇れない訳じゃないですよ」
震災発生から12年が過ぎ、自らの経験を語る機会はほとんど無くなりました。