「助けたかった」懸命の救命措置も・・・

目の当たりにしたのは、津波に飲まれた後、山に引き上げられた男性。授業で救命講習を受けた経験から、心臓マッサージなどを試みたといいます。しかし・・・。

佐藤裕さん:
「心臓マッサージと人工呼吸をしたが、助けられなくて亡くなってしまった。見えないように5、6人で陰に運んだ。大柄の方で水も大量に飲んでいたのでめちゃくちゃ重かった。力が入っていないとこんなに重いんだと。やはり助けたかったというのはあるが」

その後、寒さをしのぐため、みんなで裏山を歩き高台にある工場へ移動しました。

腕時計部品の製造工場です。工場長が案内してくれました。

志津川オリエント工業 山内久見工場長:
「ここですね。(当時は)畳の部屋だった」

従業員の休憩スペース。そこにもまた、津波に飲まれ低体温症となっていた男性が運び込まれていました。