ヨーグルトを食べようとした時に、蓋を開けた瞬間ピッとヨーグルトが服についたり、蓋についたヨーグルトをスプーンですくったり、なんなら舐めたり…そんな経験はないだろうか。しかし、最近はそのヨーグルトによる“ストレス”が減っていることにお気づきだろうか。ヨーグルトの蓋の裏には、画期的な変化があったのだ。
ヨーグルトが付着しない蓋は見た目も違う “ザラザラ”は蓮の葉を模していた
毎朝ヨーグルトを食べる筆者は、蓋にべっとりヨーグルトがついていないか、開ける時いつもドキドキする。それは運次第だと思っていたが、最近あることに気づいた。どうも、ヨーグルトが付着する蓋と付着しない蓋があるようだ。
違いは見た目ではっきりわかる。付着する蓋は大抵キラキラしていて、付着していない蓋はギラギラしている。手触りも違う。キラキラした蓋はツルツルしているが、ギラギラした蓋はザラザラしている。

ヨーグルトが付着するか否かの秘密は、蓋の違いにあるのではないか…。違いを確かめるべく、それぞれの容器を倒してみた。透かして見て、中身が完全に蓋についていることを確認。そして、蓋を開けてみると…

思った通り、キラキラ・ツルツルの蓋はヨーグルトがべっとり。一方、ギラギラ・ザラザラのヨーグルトの蓋は、横倒ししたにも関わらず、一滴のヨーグルトもついていなかった。
どうやらこのギラギラ・ザラザラがヨーグルトがつかない秘密のようだが、一体どういう仕組みなんだろう。
この蓋を開発したのは「東洋アルミニウム株式会社」だ。1931年創業で、アルミ箔やパウダー・ペースト分野で国内ナンバー1のシェアを誇っている。早速、問い合わせてみた。
ーーヨーグルトの蓋がギラギラ・ザラザラしているのが気になっています。もしかして、ヨーグルトが付着しない仕掛けですか?
東洋アルミニウム 広報
「そうです。アルミの表面に樹脂加工で突起を作り、撥水効果を出しています。突起物の間に空気の層を作り、ヨーグルトを押し上げ、玉状にしてくっつかないようにしています」
ーー突起物の間に空気を作り、ヨーグルトが玉状になることでつかなくなる?よくわからないんですが…
「この仕組みは、植物の蓮の葉の仕組みを模しているんです。イメージしてみてください。蓮の葉は水を弾きますよね。それと同じような構造になっているので、蓋はヨーグルトを弾いているんです」
ーーなるほど、葉の構造を蓋に応用しているなんて、開発者は目の付け所が違いますね
「実は…この発見、神頼みがきっかけなんです…」
え?神頼み?!