学園名物スタッフはチャンピオン「挫折乗り越えた経験」を基に寄り添う

 指導員の大崎浩さん(45)。学園生からも慕われる名物スタッフです。その大崎さんには実はもう一つの顔があります。
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 去年11月に行われたテニスの全国大会に出場。20代の選手が参加する中で45歳にして異例のチャンピオンとなるなど、数々の大会を制覇するまさに鉄人なのです。しかし、ここまでは苦難の道のりでした。学生時代は全国大会への出場は一度きりで、実業団に進むも3年で引退。高校の保健体育科の教諭となりました。転機となったのは39歳のとき。仲間と出場した大会で大敗したことがきっかけとなりテニスを本格的に再開します。練習以外にも食事や睡眠など体づくりを見直したことで、ようやく開花できたのです。
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 (大崎浩さん)
 「ここに来ている子は、何らかの失敗をしているというか、自分をなかなか表現できなかったということもありますし。それは僕自身テニスという競技を通じても本当に何度も何度も失敗を繰り返してきて、挫折も繰り返してきましたし。彼ら(学園生)の苦しみというのも完全にとは言わないですけれども、ある程度共感できる部分はあって。そういう部分については彼らと共に考えることができたのかなというふうには思っていますね」