双葉町に戻ってきた住民は7000人のうち60人

 双葉町に人が住めるようになったのは、全自治体で最後の去年8月。とはいえ面積にすると町の15%、戻ってきた住民は震災前の人口約7000人のうち60人にすぎません。
9.jpg
 そうした中、曺さんは去年10月からこの町の復興住宅の一室を借りています。阪神・淡路大震災で事務所が全焼するなど被災した曺さん。だからこそ被災地の住まいの痕跡を記録する使命感に駆られているのです。

 (曺弘利さん)
 「風化じゃなくて消し去られてしまうから。(住まいの)記録は残しておかなあかん。行政は数字とか固定資産税とかの数字は残すやろうけど、こういうものはないからね。また記録せんやろうしね」