レジェンドの新たな挑戦、目標は国際大会


アーティスティックスイミング(※シンクロナイズドスイミングより呼称変更。TBS Topics編集部調べ)で活躍した小谷実可子さん。ソウル五輪(1988年)において、ソロ・デュエット2種目で銅メダルを獲得した“日本水泳界のレジェンド”が約30年ぶりに競技へ復帰し、話題を集めています。

​現在は、アテネ五輪(2004年)の銀メダリスト・藤丸真世(みちよ)さんとデュエットを結成。
歴代の五輪選手が多く出場し、年代別の世界一を争う国際大会「世界マスターズ水泳選手権」(2023年8月開催)への出場を目指しています。​

アーティスティックスイミングは、水中で常に手足を動かし続ける過酷な競技。
加えて、小谷さんの現役時代とは、演技構成や採点基準が大きく異なるそう。​​​​かつては演技を一つ一つしっかり見せて審査員にアピールしていましたが、最近では一つの音に対する動きの数が以前よりも多いといいます。

さまざまな困難がありながらも「真剣に練習を始めると、演技の中でも自分の成長に触れることができて、それが一番楽しい」と前向きに励んでいます。

家庭・仕事・アスリート、全力で挑む日々

小谷さんは、家庭では二人の子どもを育てる母。加えて主催するクラブチームの指導者・スポーツキャスターのほか、JOC(日本オリンピック委員会)理事など約9つの競技団体の役職を兼任しています。

多忙を極めながらも、“ベースとなるのは母親”。家事はなるべく朝に済ませています。
普段からアラームをかけるなどして時間を区切って次の予定へ移行。わずかな空き時間を無駄にせず、日課のストレッチや仕事の確認。移動中に駐車場でリモート会議に参加することもあります。

また、競技団体の役職のほとんどをボランティアで務めているそう。その理由を「オリンピックという目標があったおかげで、すごく充実した良い人生を送れていると思っている。(無償で)いろいろやっているのは、スポーツ界への恩返し」と感謝の気持ちからであると明かしてくれました。
そんななかでも競技復帰を決めたのは「でも恩返しだけしてると、自分が薄っぺらくなっていくような気がしてきて」という思いから。

「やらなきゃ、何も見えてこない。出せないことに理由を見つけると、何も生まれない」と持ち前の強い精神力で、チャレンジを続けています。
きたる大会に向け、「不安はあるんですけど、未知なるものへの挑戦。表彰台にはのりたい」と目標を掲げる小谷さん。

今なお、進化を続ける小谷さんの新たな挑戦を応援したいですね。

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